親切なクムジャさん

思いのほか時間があったので、結局、観てきました。クムジャさんは別段、親切ではないという前情報を得ていたのですが、同僚たる服役者に対してなかなかどうして親切です。「闇の左手」にもありますが、人間に残された最後の小銭を、彼女は有効に活用したのではないでしょうか。
一言で言うならば大陸的長恨復讐譚。復讐側の用意周到さでオールドボーイに軍配が上がってしまうのは何故でしょう? 前作は復讐される側の物語なので、復讐者がより不気味に思えるためかもしれません。クムジャさんも、確かに復讐される者ではあるのですが、映画自体は復讐者にスポットを当てていると感じます。
復讐の動機をクムジャさんが話してしまって、当時の場面を映像化しないのは、むしろ描写しない潔さを感じました。尺の問題かもしれませんけれど。