抜糸

2005/12/21から頭の糸が抜けます。
抜糸するのは如何にも痛そうです。頭部のプロテクタも外してしまうため、枕や転倒などに対する防御に不安が残ります。
その一方、テープ等で半固定化されている頭部が自由になるということでもあります。今のままでは後ろが向けないのですよ。ベッドの一方に腰かけると、逆側を見ることがほぼできません。この状態から脱出できるのは大きな一歩です。
抜糸と言いますが糸は切るだけで、必ずしも抜くわけではありません。体内に残った糸はそのまま吸収される手筈になります。傷口は鈍痛が走る上に、まだ水頭症の危険もあるので、油断はできません。
また、これは勇気が幾分か要りますが、2005/12/27から始まる放射線治療(略して放治)の詳細を訊いておかねばなりません。
視神経へのリスクについて訊いてみると、リスクを0%にできないうえに、5%の危険で失明するそうです。放射線照射には一般にも馴染みのあるX線を用いるのですが、照射部位と視神経の位置が近いため、どうしてもリスクが発生してしまうのだそうです。種瘍が減退しなければおそらく照射量は増え、リスクは高まっていくことでしょう。その他はだるさを感じたり、偏食が増えたりといった副作用が発生するとのことです。患部によっては吐き気が強く出るようですが、僕の場合はそういうこともなさそうです。個人差は強いみたいですけれども。
以上の説明を受けた上で、治療に用いる面を作りました。熱したプラスチックを頭部に載せて冷ましたものです。いかにもキツクなりそうですが、確かにキツクなります。固定化してからかぶってみましたが、辛うじて呼吸ができる程度で、目も開けていられなければ発声もできません。閉所恐怖症であれば、辛い時間を過したことでしょう。この仮面(マスクでなく、シェルと呼んでいました)、頭部の形が変わらない限り、数ヵ月は治療に用いるようですが、脳外科の患者は食欲が減退しずらいために結構肥えるのだとか。注意しなければなりません。
実際に放射線を受けるのは2005/12/27(火)から、1日10分、月〜金毎日の予定です。治療には待ち合い等を含めると、1日に40分近くが掛かります。
また、頭部の創傷について訊いてみましたが、医学的には問題なく塞がっているとのこと。感染症がなくて何よりです。